アーラ ブコ クリームチーズコンテスト2018 結果発表

アーラ ブコ クリームチーズ コンテスト2018

テーマ「ブコでお祝いするアニバーサリースイーツ」結果発表

製菓のプロを対象に、アーラ フーズが主催する「アーラ ブコ クリームチーズ コンテスト 2018」。 記念すべき第10回目となった今回のテーマは、ショーケース部門・デセール部門では「ブコでお祝いするアニバーサリースイーツ」。 マスプロ部門では「アニバーサリーに贈りたいスイーツ」をテーマに審査が行われました。 募集期間に応募されたレシピ数は、ショーケース部門78、デセール部門36、マスプロ部門8、総数は122にのぼりました。 厳正なる書類審査を勝ち抜いたのは、ショーケース部門5名、デセール部門5名、マスプロ部門3名の計13名のプロのシェフたちです。 9月26日、日本菓子専門学校で最終審査(実技審査)およびプレゼンテーションが行われ、 それぞれのアイデアとスキルを生かした熱戦が繰り広げられました。

評価ポイントは、「味」「見た目」「市場性」「オリジナリティ」「プレゼンテーションスキル」の5点。 味においては、おいしさはもちろん全体の構成や舌触り、食べやすさを評価基準としています。 それに加え、ショーケース部門・デセール部門では「衛生面と技術力」、マスプロ部門では「パッケージデザイン」も審査対象となりました。 作品は審査員たちの厳しい目と舌で審査され、ショーケース部門、デセール部門、マスプロ部門から、それぞれの最優秀賞が決定しました。 最優秀賞を受賞された3人の方の喜びの声と、審査員のコメントをご紹介します。

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ショーケース部門 最優秀賞

デンマークでのお祝いごとに欠かせないお菓子「kransekage」に着目。そのリング状に焼いたマジパンを円錐状に重ねていく製法を意識し、各パーツは丸型や、円形を組み合わせています。アーラ ブコの味をしっかりと感じさせるために、ベイクドとレア2種のチーズケーキを組み合わせ、センターにはパイナップルの果肉とジュレ、クリームを使っています。パイナップルミントやライムを効かせたことで、全体を香り高くまとめています。

[審査員コメント]

かなり繊細で複雑なデザインでしたが、作業の面でも動きに無駄がなく、時間いっぱいかけながらも、時間内にしっかりと、しかもきれいに組み立てる手際が素晴らしかったです。すべてにおいて評価が高く、お菓子としての構成、クオリティが素晴らしい作品でした。ただチーズがメインなので、もう少しだけ材料の構成比率を考えられるともっと高得点になったと思われます。

デセール部門 最優秀賞

アーラ ブコと相性の良いエキゾチックフルーツを組み合わせ、シュトロイゼルにはココナッツを、クレムエキゾチックには3種類のピューレに生姜を加えています。またキャラメルの色付けはうっすらとさせ、パッションを加えるなどの工夫をしています。2種類の生地にアーラ ブコを使用。ムースには軽さを出せるようヨーグルトとオレンジコンフィを加えるなど、全体のバランスを考慮しつつ、エキゾチックな感じを表現しています。

[審査員コメント]

通常であれば、もっと色を入れたくなるようなデザインですが、色もシンプルに構成し、全体を白っぽくまとめるというシンプルさが潔かったです。デザインはシンプルながら、食べてみると次々に口に入れ、食べ進んでしまいたくなる味わいが素晴らしく、プレゼンの際に全部食べきる審査員もいました。もちろん作業の手際もよく、きれいに仕上げようという姿勢が見られ、総合評価で最優秀賞に輝きました。

マスプロ部門 最優秀賞

アーラ ブコの濃厚でミルキーな味わいを最大限に引き出し、どなたに贈っても喜んでいただける商品を目指しました。焼成しても噴火・陥没がなく、解凍後も口溶けが良く型崩れしない専用のミックス粉を開発したのも一つ。また乳化力と安定性を向上させる作用があり、チーズの食感を向上させるローカストビーンガムに着目し、バランスの良い調合で薄皮生地でも噴火しないセンターの開発に成功しています。

[審査員コメント]

理論的に素材を組み合わせて、出来栄えが安定するよう考えられていました。ミックス粉はもちろん、中のクリームも口溶けが良く、しかも焼いた時にも安定するようとても研究されており、高い評価でした。安定したものを大量に作れてすぐに商品化ができる点が評価されました。 ただテーマとして、これがアニバーサリーに贈りたいお菓子だろうかという意見もあり、パッケージなどでさらなる工夫を期待します。

入賞

ショーケース部門

2位 Monange

阿部 友洋さん

SWEETS garden YUJI AJIKI

3位 FLEUR DE BUKO

青山 恵美さん

crème×plus

4位 L’anniversaire de mariage d’eté ~夏の結婚記念日~

長谷川 千将さん

浜名湖 ぬくもりの森 お菓子の森

5位 petit bouquet

安富祖 光将さん

パティスリー モンクレア

2位 Douce mémoire~甘い記憶~

金子 将久さん

株式会社明治記念館調理室

3位 舞い散る皿

平山 信行さん

ハイアットリージェンシー大阪

4位 エキゾチックヴァシュラン ~ベールアップ 未来への誓い~

黒田 高広さん

ヴィラ・ノッツェ・ウェディング

5位 joyeuse

手塚 淳さん 株式会社横浜グランド

インターコンチネンタルホテル

2位 Écorce

坪野 幹さん

あさひ製菓株式会社

3位 貴泡

首藤 裕恵さん

パティスリー アリス・エ・レーヌ

 

 

[審査員総評]

いままでの作品の中で、最も良い作品が揃ったコンテストでした。 作業に関しても年々良くなっており、テーブルの上もきれいで、繁雑にならずに作業できていました。ただ限られた時間内に作り上げることを意識しすぎたためか、ビニール袋やゴム手袋などのゴミが非常に多く出てしまいました。ゴミが出るということは、コストがかかるということ。プロとしてそれも考慮しなければなりません。 味の面では、全体的に重い印象でした。重さを感じさせないためには、味のアクセントも必要ですが、美味しさに到達するための、混ぜ合わせる、泡立てる、作業道具の使い方といった基本の作業をもう一度考え直してください。基本の細かい作業に気を使えば、美味しさは変わるはずです。 大切なのは、それぞれにテーマがあるということ。テーマに沿って目標を持てば最優秀賞につながります。商業ベースも考えなければなりませんが、まず美味しいこと、魅力的なデザインであることが肝心です。どんなにお腹がいっぱいでも、もう一口食べたくなるスイーツ、素直に「美味しい」と感じられる作品を考えてもらいたいと思います

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